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2.
何か…ジャビンとか読んでるけど…ムヒョじゃないみたい…。
いつもならば二人並んでも余裕で座れるソファ。 けれど、大きくなったムヒョと並んで座るのは、何やら妙な圧迫感を感じて…。
ううう…。 ついクセで隣座っちゃったけど…向かいにしとけば良かった…。 …って、今更なんだけど〜! お、落ち着かないよ〜!
ロージーとしてはチラリ、チラリのつもりなのだが、実際にはじいい、じいいと…、ついついムヒョを見てしまう。 そして、その視線に当然気づいているのだろう。 ムヒョはジャビンから僅かに目を上げ、顔を顰めた。
「…何だ?」
問われ、ドキリとして慌てて首を振る。 「あ、ご、ごめん、何か…その、慣れなくて…」 慌てて俯いたロージーの顔が、かあと赤く染まるのを見て…。 ムヒョは何か言いたげに口を開いたが、それをやめてロージーをジッと見つめた。 「な、何?」 「…ちょっと立ってみろ」 「え?」 きょとんとするロージーに、ムヒョは顎をしゃくってそこに立てと指示をする。 ロージーが言われた通りその場に立てば、自分もまた立ち上がって…。 170センチのロージーよりも、やや高い身長…。 自分よりも低い位置にあるロージーの瞳を覗き込むように見つめ、ムヒョは満足そうに唇の端を上げた。 「ムヒョ…?」
「…フン、たまに戻るってのも…結構ありかもしれねぇな…」
観察するように見つめれば、ロージーは益々顔を赤くして、俯く。 それがまた、面白い。 ムヒョは手を伸ばすと、ロージーを引き寄せ、素早い動作で唇を奪った。 極軽く…触れ合っただけの唇は、すぐに離れて…。 「?!」 呼吸が、心臓が、時が…、止まったかのようにさえ思える一瞬…。 大きく見開かれるブラウンの瞳…。 そこに自分が映っているのを認め、ニヤリと笑って見せながら…。 ムヒョはロージーが固まっているのをいいことに、もう一度…二度…キスを重ねた。 「んん、ちょ…っ?!」 流石に、二度目以降は混乱しながらも状況を把握して…。 身体を離そうとするが、ムヒョの腕はいつの間にかしっかりとロージーを抱きしめていた。 そして、深く合わさる唇…。
ちょ…っ★ ど、どーなってんの?これ〜〜っ? む、ムヒョがボクに……き、キス…って……何でこんなことに……????
「む、ひょ…ぉ、ぁ…っ!」 声を上げようとした途端に、開いた唇から舌が入り込んで…。 「ん、む…っ」 口内を舐められ、ビクリと身を竦める。 ウソだ、こんなの…と思う。 ムヒョが…自分より大きくなったムヒョが、何故か自分にキスをしている。 しかも、かなりディープなヤツを……。 どうして?何で?と考えながら…それでも、舌先が触れあう度にゾクゾクと危うい感覚が背筋を走り、それが熱を呼んで………。
あ、頭…クラクラしてきた……。 熱いし…足下もフワフワしてきたし…何か…変だよ…ムヒョ…。
「ん…っ、ん……ふ…っ」 漏れる吐息も熱くなり、何やら甘い響きを持ち始める。 カクンと膝が折れるのを、ムヒョの腕に支えられながら…。 そして、どれだけの間…口内を蹂躙されていたのか…。 ロージーが息も絶え絶えとなった頃、やっと離れた唇…。
「っは…ぁ…っ、あ…ぁ…」
大きく息を継ぎながら、身体を騒がす鼓動と熱に、ただ戸惑う事しか出来ない。 ぐったりとしたままムヒョに身を預け、縋り付いていれば、 「キスだけでだらしねぇ」 ヒッヒと、耳元で楽しげに笑う声がした。 「っ!」 それにゾクリとする間もなく、そこに唇が押しつけられて…。 そのまま啄むような口付けが首筋を辿り、降りて行く。 ゾクゾクした感覚が再び体内を騒がせるのに慌てて、ロージーはムヒョの身体を押しやろうとした。 「ぁ、む、ムヒョっ、なに…っ」 「わからねぇか?」 訊ねられ、顔を見る。 間近で絡む視線…。
「それとも…わかりたくねぇか?」
群青の瞳は思う以上に真剣で……。 ゴクリと喉が鳴る。 きゅ…と、シャツに縋る指先に力がこもる。
わかる…と、思う……多分…。 ちょっと…ううん、かなり…信じられないことだけど……。 でも、ボクが言いたいのはそういう事じゃなくて…。
「ムヒョ……ボク…分かると思う、けど……」 「けど…何だ?」 「…ちゃんと…知りたいよ…」
何でなのか。 その理由を知りたい。
君の…気持ちが……知りたい…。
自分を見つめる群青の瞳を見つめ返し、ロージーは訴えた。 子犬のような…懸命な茶色の瞳に、ムヒョは少しだけ困ったような笑みを見せて…。 「…それも…わからねぇか?」 また、同じ様に訊ねる。 聞かなきゃわからないのか、と…言っているその瞳…。 「……だって…そう…思っていいの?」 ドキドキと騒ぐ鼓動は、けれど、自分だけの物ではないようだった。
戸惑いがある。 困惑は勿論。 未経験の事への怖さも…。
そして、何より…ムヒョの気持ちを確認していない事への不安が大きくて……。
でも………ボクは…ムヒョのこと……。 好きだから…。
そんな覚悟も込めて…ぎゅうっと目を瞑れば、ムヒョが静かに唇を重ねた。
ロージーの想いに応えるかのように…。 それ自体が…返事であるかのように…。
続き >> http://www.katakuri.sakura.ne.jp/~kasui/shu2_note/shu2_note/19_12_log.html
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む・むむむ…。 何かつながり悪いな…。。。 ムヒョさんは言葉が足りない人なので、行動や流れの中で分かる様にしなくてはならないわけですが、上手くいってな……ごほごほ……。。。 (ムヒョの言葉が足りず、ロージーがムヒョの気持ちとか考えをイマイチ把握出来てないトコがこのコンビの難しいところ?まあ、そんなですれ違ったりヤキモキしたりすんのを見るのが楽しいわけですが♪) …えー。続きで上手いこと…まとめられるかな???(爆)
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2005/12/24(土)/00:56:59
No.9
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