【不思議の国の… 9】


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ニセモノ&イロモノ多発ですが、大目に見てやって下さいませ〜(爆)
不思議の国の… 9  
9 ☆





熱い唇が何度も肌へと落とされて…。
手が身体を這い回る。
奥底から生じる強い快楽。
抗いがたい欲望に身を投じて…二人…。

こんな事がされたかったのだ。
自分はずっと…。

ムヒョがこんな風に自分を望んでくれたらと、思っていた。

自分の思い通りに、ではなく。
ムヒョが自分で望んでくれたら、と…。





「ぁ…あぁ…ん…っ」

自分でも驚くほどに甘く悩ましい声が喉の奥から上がった。
荒い呼吸の合間。
初め感じた焼け付くような痛みは、既に快楽の渦へと溶け消えて…。
ムヒョが動く度、切ないような甘い疼きが下肢から広がる。
「は…ん、ぁあ…い…っ」
ズ、ズと何度も…何度も…。
内壁を擦るムヒョが分かる。
ムヒョが奥に当たるのが分かる。
「や…ぁっ、も…溶けそ…っ」
「…オレもダ…」
ハ…と熱い息を落とし、ムヒョが短く呟いた。
目を開ければ、揺らめく視界に笑っているムヒョの顔。
紅く目元を染め、汗を滴らせて…。
「…気持ち、いい?」
思わず聞いてしまえば、ムヒョはその問いに驚いたように、僅かに目を見開いた。
そしてスグ、困ったような笑みが浮かぶ。
「当たり前ダロ?」
そんな言葉は軽いキスと共に。
それによって、かなり窮屈な体勢になるが、それでも…キスが嬉しくて…。
小さく呻きを漏らしながら、ロージーはフフッと幸せそうに笑った。
「当たり前、なんだ?」
「愚問だナ…。オメェこそ…」
どうなんだ?と…探るように見つめる青い瞳。
囁く声にもゾクゾクしながら…。
「ん…も…、イキそう…」
そう告げれば、ヒッヒと満足そうな笑いが聞こえた。
熱い唇を数度重ねて…。
最奥を抉るように貫かれ、背筋を駆け昇った痺れのような快楽にビクビクと身体が跳ねる。
「あっ、ぁあっ」
高く上がった声。

もう少し、もう少し…この快感を味わっていたい。

そう思う気持ちと、逆に、今スグに極めたい気持ち。
相反する二つの気持ちが混じり合っているのを感じながら、何に対してか…フルルと首を振って…。
「むひょ…、ぁ…もう…っ」
「ああ…っ」
限界を訴えるロージーに頷いて、ムヒョは強く自身を打ち付けた。
「ぁっ、あ、あぁあんっ、むひょ…っ」
乱暴に揺すられ、強すぎる快感に意識が飛びそうになる。
白く白く、塗り染められて行く思考。
感覚だけの世界で、ただただ感じるのは濃密な快楽だけで…。
「ああっ、も…、だめ…ぇ…っ、あぁんっ、あ、ぁああっっ」
押し上げられるような感覚のままに…。
ロージーは快楽の頂上へと昇り詰めた。
そして、その直後。
中で膨れ上がる熱い熱い塊…。
それは一気に膨れ、弾けて…注ぎ込まれた灼熱の欲望にロージーの身体は再び大きく跳ねた。






目を覚ませばムヒョの腕の中…。
「……うそ…」
夢だと思っていた現実に、ロージーは唖然としてしまって…。
暫くの間、ただただ目の前にあるムヒョの寝顔を見つめていた。

夢じゃ…なかったの?
ムヒョはホントに大きくなっちゃったの…?
成長した…ってゆってたけど……。
ってゆーか!!!!
ボク…シちゃったんだ……ホントに…ムヒョと……。

甦る夜の記憶にかああっと顔が火照る。
「うわ…ど、どうしよう……ボクってば…」
「…どうした?」
思わず呟いた声で目が覚めたのだろう。
ムヒョがいささかぼんやりした感じで尋ねてきた。
「あ、あの、ごめん、起こしちゃった?」
「いや、平気ダ」
ジ…と間近で見つめる青い瞳。
まだ見慣れぬせいもあるのかもしれないが、小さな時よりずっとドキドキする成長したムヒョの顔…。
「お…、おはよう、ムヒョ…」
モジモジと言えば、ムヒョはニッと笑って軽く額にキスをした。
「おはよう、ロージー」
「ホントに、大きくなったんだね…何か…ビックリしちゃった」
「……小さいままが良かったか?」
「え…?」
尋ねられ、ハッと見やれば、ムヒョは思いの外真剣な瞳で……。

「大きいオレは…いやか?いらねェか?」

尋ねる声に滲むのは微かな不安か…。
「………もう、ばか…!」
ロージーはムヒョの頭を抱き寄せた。
成長したムヒョは、もうぷにぷにした頬をしていない。
柔らかさの減少したその頬に、ちゅっと口付ける。

「ボクが君を嫌いになったら、君は枯れちゃうんでしょ。だから…、分かってるくせに…」

言わなくても伝わってしまうのだ。
好きで好きで堪らないこと。
愛して止まないこと。
ムヒョを欲しいと思っていること。

ムヒョはヒッヒと笑った。
「オレはロージーが好きだ…」
「うん、ボクもちゃんと分かってるよ」
ロージーもフフと笑う。
何だかすごく幸せで不思議だとロージーは思った。

不思議な程、落ち着きを感じている。

ついこの間まで、ムヒョの前の持ち主にあんなに心を乱していたというのに…。
そんなことがあったなんて、ウソみたいだと思いながら。
「ムヒョ…、大好き」
満ち足りた気持ちで言ったロージーに、ムヒョは優しくキスをした。




+  続く  +   8を読む   +



+  +  +  +  +  +  +

プランツに性欲ってナイだろうな〜と思いつつ(爆)
この話はロジサイドだけで書いてるのですが、普段は両サイド織り交ぜで書いてるので、ちょっと勝手が違うというか…。
ホントはパジャマ脱がせる辺りから書いてたんですけど、そんなんで行き詰まっちゃったので端折ってしまいました。。。orz

ちょっと途中で、ムヒョやり方が分からなくてその辺の霊とかに聞いてたらやだなぁ…とか、下らないことを考えてしまいました…(爆)
プランツムヒョは魔法律家ではないので、特に害がなければ退治とかしない感じで。

次の更新は龍神のお話の方を……来週中にアプしたいなぁ……とか。
来週あたりから冬コミゲンコーに本腰入れるつもりなので、また更新間があくかもです…が…。
スペ取れてなかったら、週イチ位で更新していきたいと思います(爆)
 2006/10/21(土)/02:20:22  No.36



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